NYMEX WTI マーケット推移 2020

原油マーケット情報2020年12月(アーカイブ)
オイル・リポート
2020/12/30 NYMEX WTI 続伸 2021年2月限:48.40$/bbl ↑ + 0.40$/bbl
12月30日は続伸。米エネルギー情報局(EIA)が30日発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫が市場予想以上に減り、3週連続の減少となったことで買いが入った。米国の追加経済対策を受けた景気回復でエネルギー需要が増すとの観測は根強く、需給改善が期待されたことも買いに繋がった。また、OPECプラスによる協調減産の11月の順守率が100%を超えたと報じられたこと、外国為替市場でのドルが主要通貨に対して下落し、ドル建てで取引される原油の割安感が出たことも、買いを誘った。
2020/12//30 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:51.34$/bbl ↑ +0.25$/bbl
2020/12/29 NYMEX WTI 反発 2021年2月限:48.00$/bbl ↑ + 0.38$/bbl
12月29日は反発。米議会で民主党が過半数を占める米下院が追加経済対策に盛り込んだ現金給付を1人600ドルから2,000ドルに増額する単独法案を可決し、個人消費や企業業績を支えるとの見方が改めて意識されたことで買いが高まった。一方、OPECプラスの1月4日の会合で2月の産油量について協議し、前週末のロシアの増産に転じる可能性を示唆したことが下押しして、上げ幅は限定的となった。
2020/12//29 ICE BRENT 反発 2021年2月限:51.09$/bbl ↑ + 0.23$/bbl
2020/12/28 NYMEX WTI 反落 2021年2月限:47.62$/bbl ↓ − 0.61$/bbl
12月28日は反落。前週末にロシアのノバク副首相がOPECプラスの協調減産について、ロシアは2021年2月から追加で50万b/d増産を支持するとの見通しを示したことが弱材料視された。OPECプラスは、2021年1月から減産規模を50万b/d縮小することで合意しており、2021年1月4日のオンライン会議で2月に減産規模をさらに50万b/d縮小するかを協議する見通し。
また、新型コロナウイルスの変異種発生を受けた各国の入国制限で、2021年の経済活動再開の見通しが不透明となったことも下押しした。
2020/12//28 ICE BRENT 反落 2021年2月限:50.86$/bbl ↓ −0.43$/bbl
2020/12/24 NYMEX WTI 続伸 2021年2月限:48.23$/bbl ↑ + 0.11$/bbl
12月24日は続伸。英国とEUが自由貿易協定(FTA)など将来の関係を巡る交渉で合意し、懸念された年明けの経済活動の混乱が避けられる見通しとなり、原油買いを促した。一方、クリスマス連休前に利益確定売りも入り、上げ幅が限定的となった。
2020/12//24 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:51.29$/bbl ↑ +0.09$/bbl
2020/12/23 NYMEX WTI 反発 2021年2月限:48.12$/bbl ↑ + 1.10$/bbl
12月23日は反発。米エネルギー情報局(EIA)の23日に発表された週間の石油在庫統計で原油在庫が2週連続で減少したことに加えて、ガソリンやヒーティングオイルの在庫も市場予想以上に減少したことを受けて、需給のタイト感を好感した買いが高まった。また、新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、米ファイザーと独ビオンテックが米政府に追加で1億回分のコロナワクチンを供給する契約を結んだと発表し、ワクチン普及が本格化するとの見方が強まり、2021年の経済回復期待の高まりが相場を押し上げた。英国のEU離脱交渉の12月31日の期限を前に、欧州連合(EU)の貿易交渉の合意が近いとの報道も底上げした。
2020/12//23 ICE BRENT 反発 2021年2月限:51.20$/bbl ↑ +1.12$/bbl
2020/12/22 NYMEX WTI 続落 2021年2月限:47.02$/bbl ↓ − 0.95$/bbl
12月22日は続落。英国で感染が拡大している新型コロナウイルスの変異種によるドーバー海峡を往来する物流を停止した措置に対して、フランス政府が23日午前0時までに英国との国境を再開する予定だとEU加盟国に伝えたが、英ジョンソン首相がフランスのマクロン大統領と21日に問題解決に向け話し合ったが事態を打開できないことでの経済的な混乱、スペインやポルトガルなど40カ国余りが英国便受け入れを制限し、英国は実質的に孤立しつつあることで、売られた。英国のEU離脱の交渉期限の12月31日までの状況も重なっていることで市場は下落基調に変わった。
2020/12//22 ICE BRENT 反落 2021年2月限:50.08$/bbl ↓ − 0.83$/bbl
2020/12/21 NYMEX WTI 反落 2021年1月限:47.74$/bbl ↓ − 1.36$/bbl
12月21日は6営業日ぶりの反落。クリスマス休暇を前に、前週の上昇を受けた利食い売りが入るかたちで、下がった。株式市場で新型コロナのワクチン接種の開始されたものの、英国で新型コロナの変異種が広がり、英政府は感染防止のため20日からロンドンでロックダウン(都市閉鎖)に踏み切り、欧州主要国は英国からの渡航を規制し、ニューヨーク州のクオモ知事が英国からの渡航禁止などの対応を米政府に求めるなど、コロナ禍が長引くとの警戒が強まったことを受けて、クリスマス休暇を前に英米の主要都市での経済活動が再開できない状況を受けた売りにつられた。また、前週末のベーカー・ヒューズのリグ稼働数は増えており、原油需給が緩むとの懸念も弱材料視された。
2020/12//21 ICE BRENT 反落 2021年2月限:50.91$/bbl ↓ − 1.35$/bbl
2020/12/18 NYMEX WTI 続伸 2021年1月限:49.10$/bbl ↑ + 0.74$/bbl
12月18日は5日続伸。米国での新型コロナウイルス感染症のワクチン承認で米食品医薬品局(FDA)が安全性などを検証する諮問委員会を17日に開き、バイオ製薬モデルナが開発するワクチンの使用を支持し、正式に緊急使用認可の見通しが示され、経済活動の正常化期待が高まったことに加え、医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発中のワクチンについて最終段階の臨床試験(治験)の参加者登録が完了したと発表し、経済活動の正常化が加速するとの思惑が広がったことで、買いが高まった。しかし、後場は、石油サービス会社のベーカー・ヒューズが18日発表した、原油生産に使う米国の掘削設備(リグ)稼働数は増えており、原油需給が緩むとの懸念が上値を抑えた。
2020/12//18 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:52.26$/bbl ↑ +0.76$/bbl
2020/12/17 NYMEX WTI 続伸 2021年1月限:48.36$/bbl ↑ + 0.54$/bbl
12月17日は4日続伸。米追加経済対策が週内で成立する見込みであること、米モデルの新型コロナワクチンを米食品衛生局(FDA)が承認することから早期の経済活動再開が強まり米株式市場が最高値更新となっていることを受けて、原油が買われた。外国為替市場でドルが主要通貨に対して下落してドル建てで取引される原油の割安感があること、前日のFOMCのゼロ金利が続く見込みであること、前日のEIAの在庫統計で2週連続の原油在庫減少も相場を押し上げた。しかし、12月のOPEC月報とIEA需要見通しでの2021年の原油需要見通しの下方修正が上値を抑えた。
2020/12//17 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:51.50$/bbl ↑ +0.42$/bbl
2020/12/16 NYMEX WTI 続伸 2021年1月限:47.82$/bbl ↑ + 0.20$/bbl
12月16日は3日続伸。米エネルギー情報局(EIA)が16日に発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫は市場予想を超えて減少し、2週連続の減少が示されたことから、米国の石油製品需給のタイト化が意識され、買いが入った。また、米経済対策を巡って15日に与野党トップが協議し近く合意するとの期待、終盤にFOMC声明で米経済を支援するためにあらゆる手段を行使し、雇用最大化と物価安定という目標を促進することに全力で取り組むと発したことも材料視された。しかし、前日発表のIEAの12月の月報での原油需要見通しの下方修正が上値を抑えた。
2020/12//16 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:51.08$/bbl ↑ +0.32$/bbl
2020/12/15 NYMEX WTI 続伸 2021年1月限:47.62$/bbl ↑ + 0.63$/bbl
12月15日は続伸。米食品医薬品局(FDA)がモデルナが開発したワクチンについて「緊急使用許可の承認の基準を満たす」と評価し、接種が始まった米ファイザーと独ビオンテックのワクチンに続く動きから、株式市場でNASDAQが史上最高値を好感し、2日間の日程でFRBが米連邦公開市場委員会(FOMC)を始め、政策金利をゼロ近辺で据え 置くとの見方を好感して、買われた。一方、同日発表のIEAの12月の月報で航空機利用の回復が見込めず、2020年の石油需要見通しを5万b/d、2021年も同17万b/d下方修正し、コロナ影響での原油需要の見込みをネガティブに示したことが、上値を抑えた。
2020/12//15 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:50.76$/bbl ↑ +0.47$/bbl
2020/12/14 NYMEX WTI 反発 2021年1月限:46.99$/bbl ↑ + 0.42$/bbl
12月14日は反発。OPECが同日公表した12月の月報で、2021年の世界原油需要見通しを前年比590万b/d増の9,589万b/dと11月の見通しから35万b/d上方修正し、2021年の経済活動の再開が期待されており、欧米で新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が始まったことも強材料視されて、買いが入った。
サウジアラビアのエネルギー省が西部ジッダの港に停泊中の石油タンカーが爆発物を積んだボートに攻撃され、小規模な火災が発生したと発表したことから、地政学リスクの高まりが予想されて、買いを促した。
2020/12//14 ICE BRENT 反発 2021年2月限:50.29$/bbl ↑ +0.32$/bbl
2020/12/11 NYMEX WTI 反落 2021年1月限:46.57$/bbl ↓ − 0.21$/bbl
12月11日は反落。受渡拠点のクッシング原油在庫は減っており、急速な需給悪化はないものの、同日のベーカー・ヒューズ社のリグ稼働数が予想に反して前週比増加を示したこと、原油在庫統計での増加が示されたことが弱材料視され、週末を控えた利食い売りも入った。しかし、欧米で新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が始まり、2021年の経済活動の再開が期待されていることやイラク北部の油田炎上がテロ攻撃の可能性による地政学リスクの高まりが強材料視され、下支えした。
2020/12//11 ICE BRENT 反落 2021年2月限:49.97$/bbl ↓ −0.28$/bbl
2020/12/10 NYMEX WTI 反発 2021年1月限:46.78$/bbl ↑ + 1.26$/bbl
12月10日は反発。米ファイザーと独ビオンテックのワクチン接種が英国で始まったことや、米食品医薬品局(FDA)がファイザーなどのワクチンの承認に向けた諮問委員会を開き、米国でも年内に接種が始まる見通となったことで買いが入った。前日のEIAの原油在庫急増は、輸入の一時的な大幅増であり、受渡拠点のクッシング原油在庫は減っており、急速な需給悪化ではないことも買いを強めた。また、イラク北部の油田炎上がテロ攻撃の可能性があり、地政学リスクの高まりも強材料視された。
2020/12//10 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:50.25$/bbl ↑ +1.39$/bbl
2020/12/09 NYMEX WTI 続落 2021年1月限:45.52$/bbl ↓ − 0.08$/bbl
12月9日は小幅続落。米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で受渡地のクッシング在庫が減少したものの、原油在庫が予想に反して大幅に増加したことに加え、原油輸入量や中間留分の在庫も増加したことから売りが入った。しかし、OPEC加盟国のアラブ首長国連邦(UAE)がアブダビ国営石油会社(ADNOC)の1月の契約上の原油積込量を削減すると一部のターム契約の顧客に通知したと報じられ、OPECのなかで協調減産に足並みを揃えない同国の姿勢に反して、OPECプラスの2021年1月から50万b/d緩和した720万b/dの減産順守が強含んでいるとの見方が拡がり、下値を押し上げるかたちで、下げ幅が限定的となった。
2020/12//09 ICE BRENT 小幅続伸 2021年2月限:48.86$/bbl ↑ +0.02$/bbl
2020/12/08 NYMEX WTI 続落 2021年1月限:45.60$/bbl ↓ − 0.16$/bbl
12月8日は続落。米国の新型コロナ入院患者数が過去最高水準となり、集中治療室などの病床不足を防ぐために自治体レベルで外出制限などを強化する動きが広がっており、経済活動が想定以上に縮小するとの見方から売りが入った。
S&Pグローバル・プラッツの調査でOPEC産油量がリビアなどの増産で11月に2521万b/dと6ヵ月ぶりの高水準となり、OPECプラスの協調減産が弱含むとの見方が下押しに働いた。
2020/12//08 ICE BRENT 反発 2021年2月限:48.84$/bbl ↑ +0.05$/bbl
2020/12/07 NYMEX WTI 反落 2021年1月限:45.76$/bbl ↓ − 0.50$/bbl
12月7日は反落。米国の追加経済対策への期待感もあり、米国株式市場でナスダックは上昇したものの、ダウ工業品株価指数が下落したことを受け、リスク資産の原油先物も売られた。新型コロナのワクチン接種開始への期待があるものの、米国内の新型コロナウイルス感染症の感染者数が増加しており、2021年1月以降もコロナ影響で経済活動の低迷が続くとの見方も弱材料視された。前週4日のOPECプラス会合で2021年1月から50万b/d減産の720万b/d減産で合意し、需給のタイト化に弱含みとの見方がなされたことも売られた。
2020/12//07 ICE BRENT 反落 2021年2月限:48.79$/bbl ↓ − 0.46$/bbl
2020/12/04 NYMEX WTI 2021年1月限:46.26$/bbl ↑ + 0.62$/bbl
12月4日は続伸。12月4日は続伸。ダウ工業品株価指数が上昇したことを受けてリスク資産の原油も買われ、3日のOPECプラス会合で現行の770万b/d協調減産の規模を21年1月から50万バレル縮小することで合意したが、減産規模についてはJMMCでの順守率の確認や原油需給の状況を確認して、定期的に見直すことが強材料視されたことも強材料となって、上がった。しかし、ベーカー・ヒューズ社の週間のリグ稼働数が前週比増加したことが下押しに働いた。
2020/12/03 NYMEX WTI 続伸2021年1月限:45.64$/bbl ↑ + 0.36$/bbl
12月3日は続伸。米議会で共和党上院のマコネル院内総務が経済対策の与野党合意は「手が届く範囲だ」との見解を示し、2日には民主党のペロシ下院議長らが金額の規模で歩み寄る姿勢を見せ、早期に法案が成立し、米景気や原油需要を下支えるとの観測が強まって買われた。
しかし、同日のOPECプラス会合で現行の770万b/d協調減産の規模を21年1月から50万バレル縮小することで合意し、現行の減産規模が維持されず、目先の需給緩和につながるとの懸念が売りを誘った。ただ、OPECプラス会合では、減産規模についてはJMMCでの順守率の確認や原油需給の状況を確認し、定期的に見直すことで足並みが揃った。
2020/12//03 ICE BRENT 続伸 2021年2月限:48.71$/bbl ↑ +0.46$/bbl
2020/12/02 NYMEX WTI 反発 2021年1月限:45.28$/bbl ↑ + 0.73$/bbl
12月2日は反発。米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計で原油在庫が予想に反して、前週比で減少を示したこと、WTIの受け渡し地であるクッシングの在庫が予想以上に減少したことも加わり、需給がタイト化しているとの見方が拡がって、売りが入った。また、イランの核開発で主導的役割を担ったとされるイラン人科学者ファクリザデ氏が首都テヘラン郊外で暗殺された事件での地政学的リスクの高まりも強材料視された。
しかし、3日に延期されたOPECプラスの閣僚級会合で770万b/dの減産を2021年1月以降も延長するのかUAEなど一部OPEC加盟国が減産量の割り当てに難色を示し、OPEC内でも足並みが揃っておらず、錯綜していることが下押しした。
2020/12//02 ICE BRENT 反発 2021年2月限:48.25$/bbl ↑ +0.83$/bbl
2020/12/01 NYMEX WTI 続落 2021年1月限:44.55$/bbl ↓ − 0.79$/bbl
12月1日は続落。同日に予定していたOPECプラスの閣僚協議が12月3日に延期され、主要産油国は2021年1月に減産幅を縮小する計画だったが、新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う需要減を受けて見直しを議論し、ロシアの50万b/d段階的減産案も錯綜しているとの見方が拡がり、売られた。OPECプラスの協議延期を受けた目先の利益確定売りも出やすかった。
2020/12//01 ICE BRENT 続落 2021年2月限:47.42$/bbl ↓ − 0.46$/bbl
(2021年1月限:47.61$/bbl ↑ +0.02$/bbl 取引最終)