
原油マーケット情報2020年4月(アーカイブ)
オイル・リポート
2020/04//30 NYMEX WTI 2020年6月限:18.84$/bbl ↑ +3.78$/bbl
4月30日は大幅続伸。トランプ米政権が示していた新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための現行の行動指針が4月末に期限を迎えたことでの経済再開によるエネルギー需要の持ち直し観測、EIAの在庫統計での原油が予想ほど増えずガソリン在庫が減少したこと、5月1日からのOPECプラスによる970万b/d減産でが強材料視され、買いが高まった。
2020/04/30 ICE BRENT 大幅続伸 2020年6月限:25.27$/bb ↑ +2.73$/bbl
2020/04//29 NYMEX WTI 2020年6月限:15.06$/bbl ↑ +2.72$/bbl
4月29日は3営業日ぶりの大幅反発。米バイオ製薬のギリアド・サイエンシズが、米国の新型コロナ治療薬の臨床試験(治験)で「有効性を示した」と発表して治療薬による早期の世界経済回復への期待が高まったこと、米株式相場が大幅反発したこと、EIAの在庫統計で市場予想ほど増えずクッシングの貯蔵能力の限界への警戒感の緩和されたことが材料視されて、買いが高まった。
2020/04/29 ICE BRENT 大幅続伸 2020年6月限:22.54$/bb ↑ +2.08$/bbl (期先は反発)
2020/04/28 NYMEX WTI 続落 2020年6月限:12.34$/bbl ↓ −0.44$/bbl
4月28日は続落。29日のEIA在庫統計で原油の増加が見込まれること、オクラホマ州クッシングの在庫が貯蔵能力が直近17日時点で5,970万バレルであり、同地の貯蔵能力は約7,600万バレルと推計され限界への警戒感が高まり、相場を押し下げた。
2020/04/28 ICE BRENT 反発 2020年6月限:19.99$/bb ↑ +0.47$/bbl (期先は続落)
2020/04/27 NYMEX WTI 急反落 2020年6月限:12.78$/bbl ↓ −4.16$/bbl
4月27日は急反落。新型コロナウイルスの影響で原油需要が停滞するなか、WTIの原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングにおける原油在庫の積み上がりの限界が意識され、期近は売りが膨らんだ。市場は、6月限の取引最終日である5月19日に向けて、貯蔵施設が不足すれば再び期近が大きく下げるとの懸念を強めている。
2020/04/27 ICE BRENT 反落 2020年6月限:19.99$/bb ↓ −1.45$/bbl
2020/04/24 NYMEX WTI 小幅続伸 2020年6月限:16.94$/bbl ↑ +0.44$/bbl
4月24日は期近6月限が小幅続伸。ベーカー・ヒューズ公表のリグの稼働数が前週比60基減の378基と2016年7月以来の低水準となり、生産活動の縮小加速が鮮明となっていることが強材料視されて買いが入ったものの、米国の経済活動再開の動きもあり、原油需要がどの程度持ち直すのかを慎重に見極めたいとのムードが下押しに働き、期先6月限は小幅上昇で終始した。なお、期先は、小幅反落した。
2020/04/24 ICE BRENT 小幅続伸 2020年6月限:21.44$/bb ↑ +0.11$/bbl
2020/04/23 NYMEX WTI 大幅続伸 2020年6月限:16.50$/bbl ↑ +2.72$/bbl
4月23日は大幅続伸。米国の一部の州では新型コロナウイルス危機に伴う外出禁止などが緩和され始めて経済活動が盛り返すとの期待が出ていること、EIAの在庫統計でガソリン需要が増えて需要減少が底入れしたとの可能性、トランプ大統領のイランに対する米石油タンカーを威嚇した場合の報復を示唆したことが強材料視されて、買われた。
2020/04/23 ICE BRENT 続伸 2020年6月限:21.33$/bb ↑ +0.96$/bbl
2020/04/22 NYMEX WTI 反発 2020年6月限:13.78$/bbl ↑ +2.21$/bbl
4月22日は期近6月限が反発。一時前日比39.8%高の16.18ドルをつけた。原油在庫の大幅増のなか、OPECプラスの5月から2ヵ月間での大幅な協調減産でサウジアラビアなどがさらなる減産に動いていると報じられたことに加え、トランプ大統領がイラン艦船が前週において、ペルシャ湾で米艦船に異常接近し、22日に「米艦船がイランの小型艦から嫌がらせを受けた場合は、全ての小型艦を撃沈し破壊するよう米海軍に指示した」とツイッターに書き込んだこと、米国家経済会議委員長が、CNBCのインタビューで「経済が再開すれば原油価格は反発する」と述べたことが強材料となり、買いが高まった。
2020/04/22 ICE BRENT 反発 2020年6月限:20.37$/bb ↑ +1.04$/bbl
2020/04/21 NYMEX WTI 期先6月限が大幅続落。2020年6月限:11.57$/bbl ↓ 8.86$/bbl
4月21日は期先6月限が大幅続落で10ドル台。足元ではタンカーなどへの貯蔵も増え、大幅なだぶつきへの懸念でマーケットの先安観が引き続き強い。トランプ米大統領は21日、石油企業に対する資金支援の方針を示したが、限定的であった。
取引最終日の期近5月限は、前日に史上初のマイナスという異例の状態であったが、前日比47.64ドル高の1バレル10.01ドルで取引を終えた。
2020/04/21 ICE BRENT 続落 2020年6月限:25.57$/bb ↓ 2.51$/bbl
2020/04/20 NYMEX WTI 急落で史上初のマイナス 2020年5月限:−37.63$/bbl ↓ 55.90$/bbl
4月20日は投げ売りによる急落で史上初のマイナス。米国内では在庫の貯蔵能力が限界に達するとの見方が強まり、損失覚悟の売りさばきとの見方から、テキサス州の一部地域で現物価格が急落したこと、貯蔵代用のタンカーの用船料が数倍に跳ね上がっているとの報道もあり、投げ売りにより、5月限は最終決済日が21日を前に、現物価格にさや寄せする形の急落で史上初のマイナス。6月限は前日比4.60ドル安の20.43ドル。
2020/04/20 ICE BRENT 急反落 2020年6月限:25.57$/bb ↓ 2.51$/bbl
2020/04/17 NYMEX WTI 2020年5月限:18.27$/bbl ↓ 1.60$/bbl
4月17日は下落。一時は17.31ドルと期近物として2001年11月以来、ほぼ18年半ぶりの安値を付けた。中国国家統計局の20年1~3月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比6.8%減と記録のある92年以降で初めてのマイナス成長となったことから、新型コロナウイルスの影響で世界経済が急激に落ち込んでいることが鮮明化し、需給悪化が予想されて、売りが高まった。期近の5月限が21日に終了するための売りも入った。
2020/04/17 ICE BRENT 小幅続伸 2020年6月限:28.08$/bb ↑ 0.26$/bbl
2020/04/16 NYMEX WTI 2020年5月限:19.87$/bbl UNCH 0.00$/bbl
4月16日は前日横這い。前日の新型コロナの感染拡大による原油需要での18年ぶりの安値をみた短期的な反発を見込んだ買いが先行したものの、OPECが2020年の石油需要見通しを引き下げて歴史的な落ち込みを記録すると予想したことに加え、米国の経済指標は軒並み米景気の急激な悪化を示したことが弱材料視されて、売りが入り、引けに駆けて前日横這いとなった。
2020/04/16 ICE BRENT 小幅反発 2020年6月限:27.87$/bb ↑ 0.13$/bbl
2020/04/15 NYMEX WTI 2020年5月限:19.87$/bbl ↓ 0.24$/bbl
4月15日は続落。一時19.20ドルと18年ぶりの安値を付け、20ドル割れとなった。IEAが同日、2020年の世界の石油需要が前年比で930万b/d減るとの予測を発表し、OPECプラスの970万バレルの協調減産で合意したものの、需要の落ち込みを補うには不十分であるとの見方が根強いこと、EIAの在庫統計で原油が増加したことが弱材料視されて、売られた。
2020/04/15 ICE BRENT 2020年6月限:27.69$/bb ↓ 1.91$/bbl
2020/04/14 NYMEX WTI 2020年5月限:20.11$/bbl ↓ 2.30$/bbl
4月14日は続落。一時は19.95ドルと2週ぶりに20ドルを下回った。OPECプラスのは12日合意した5月から2ヵ月間で970万b/d減産に合意したものの、新型コロナの影響で需要が1,500~2000万b/d減少の試算が報じられたこと、EIAの在庫統計での市場予想で原油とガソリンが一段と積み上がる見通しがなされたことが弱材料となって、売りが高まった。
2020/04/14 ICE BRENT 2020年6月限:29.60$/bb ↓ 2.14$/bbl
2020/04/13 NYMEX WTI 2020年5月限:22.41$/bbl ↓ 0.35$/bbl
4月13日は小幅続落。OPECプラスが12日に世界の供給全体の1割に相当する970万b/d減産で合意し、買いが入ったたものの、ゴールドマン・サックスが新型コロナウイルスのまん延で世界の需要が急減するなか、合意内容について小さすぎるし遅すぎるとの見方を示したことが弱材料視されて、売りが入り、引けにかけて期近の5月限が下がった。期先は、反発で引けた。
2020/04/13 ICE BRENT 2020年6月限:31.74$/bb ↑ 0.26$/bbl
2020/04/09 NYMEX WTI 2020年5月限:22.76$/bbl ↓ 2.33$/bbl
4月9日は反落。OPECプラスの9日の緊急会合が予定されるなか、サウジアラビアとロシアが減産で合意し、最大2000万b/d減産を協議していると報じられ、一時28ドル台に上昇したものの、1000万b/d程度やそれ以下にとどまると下方修正が報じられ、合意内容を慎重に見極めたいとのムードが強まって売りが高まった。
2020/04/09 ICE BRENT 2020年6月限:31.48$/bb ↓ 1.36$/bbl
2020/04/08 NYMEX WTI 2020年5月限:25.09$/bbl ↑ 1.46$/bbl
4月8日は反発。OPECプラスが9日に会合を開き、10日にはサウジの呼びかけで20カ国・地域(G20)がエネルギー相会合を開く見通しであり、原油安に歯止めをかけるために主要国が減産でまとまるとの期待から買いが高まったものの、EIAの在庫統計で原油が11週連続で増加し、足元の需給悪化が下押しした。
2020/04/08 ICE BRENT 2020年6月限:32.84$/bb ↑ 0.97$/bbl
2020/04/07 NYMEX WTI 2020年5月限:23.63$/bbl ↓ 2.45$/bbl
4月7日は大幅続落。EIAが7日公表した「短期エネルギー見通し」で2020年の価格予想を引き下げ、需給悪化の観測が強まったこと、OPECプラスの緊急会合での減産合意の観測で米国やカナダなどの協調減産も求められるも、米国の反トラスト法に抵触しかねず、減産で合意に至るのか不透明感も相場の重荷となって、売りが高まった。
2020/04/07 ICE BRENT 2020年6月限:31.87$/bb ↓ 1.18$/bbl
2020/04/06 NYMEX WTI 2020年5月限:26.08$/bbl ↓ 2.26$/bbl
4月6日は3営業日ぶりに反落。OPECプラスの緊急会合について、当初予定の6日から9日に先送りされ、主要産油国のサウジアラビアとロシアは減産の条件として、米シェール企業が協調減産に加わることを求めているが、米石油企業が独占禁止法に抵触しかねない生産調整に参加するのは難しい面があり、調整は難航するとの見方が浮上したことが弱材料視されて売りが高まった。
2020/04/06 ICE BRENT 2020年6月限:33.05$/bb ↓ 1.06$/bbl
2020/04/03 NYMEX WTI 2020年5月限:28.34$/bbl ↑ 3.02$/bbl
4月3日は大幅続伸。サウジアラビアがOPECプラスの緊急会合を呼びかけ、再び協調減産を協議すると報じられたことから、需給悪化の懸念が後退し、買いが高まった。一時は14.0%高まで上昇したが、買い一巡後はやや上値が重く、減産に踏み切っても、新型コロナウイルスによる原油需要の落ち込みを補いきれないとの見方が下押しした。大幅続伸で週末を控えた利益確定売りも出た。
2020/04/03 ICE BRENT 2020年6月限:34.11$/bb ↑ 4.17$/bbl
2020/04/02 NYMEX WTI 2020年5月限:25.32$/bbl ↑ 5.01$/bbl
4月2日は急反発。相場は一時27.39ドルと前日終値から35%上昇した。トランプ大統領がツイッターに「両国は1000万バレル、最大で1500万バレルの減産に動くようだ」と投稿し、ロシアのノワク・エネルギー相が「原油を増産する計画はない」とコメントして、OPECと非OPECの緊急会合が近く開かれる可能性があり、主要産油国が一転して減産するとの思惑が拡がり、買いが高まった。
2020/04/02 ICE BRENT 2020年6月限:29.94$/bb ↑ 5.20$/bbl
2020/04/01 NYMEX WTI 2020年5月限:20.31$/bbl ↓ 0.17$/bbl
4月1日は反落。EIAの在庫統計で市場予想を大幅に上回り、増加は10週連続となったこと、行動制限があるなかガソリン在庫も市場予想以上に増えたこと、トランプ米大統領が3月31日、感染拡大について「とても厳しい2週間に向かう」との認識を示したこと、弱材料視されて、売られた。サウジアラビアの増産観測も下げに働いた。
2020/04/01 ICE BRENT 2020年6月限:24.74$/bb ↓ 1.61$/bbl